米国による1954年の太平洋・ビキニ環礁での水爆実験を巡り、第五福竜丸(静岡県焼津市)以外の漁船が被ばくした事実や調査結果を国が隠し続け、必要な治療が受けられなかったなどとして、周辺で操業していた高知県の元漁船員と遺族ら29人が計約4200万円の国家賠償を求めた訴訟の控訴審判決が12日、高松高裁(増田隆久裁判長)で言い渡される。 昨年7月の一審高知地裁判決は請求を全面的に棄却。原告は一審で45人いたが、高齢化などを理由に二審で減り、今月5日には二審で証言した元船員の原告が亡くなった。